海がめは灰色の風景から逃げるように
外洋に向かって泳ぎだしました。

止まれば悲しみに飲み込まれて、
暗い海の底に引きずりこまれそうで、
必死で泳ぎ続けました。

大波に投げ飛ばされて岩に叩きつけられても、
海がめはただひたすら泳いで、泳いで、泳ぎ続けました。
だけど海は、どこまで泳いでももぐっても、
乾いたセメント色でした。





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